ブラジルに住むために必要な身分証明証、移住登録に何が必要なのか、注意点など

移住登録証の手続きをするために順番を待っている人たち

想定外のことが起きやすいブラジルでの手続き

ここまでは日本の書類についてでしたが、ブラジルでは書類の印刷は必ず公証人役場でしないといけません。不正を防ぐため、重要な書類は交渉翻訳で印刷しないと手続きを認めてもらえないからです。

手順としては、以下のようになります。

①公証人役場で印刷すると、書類が本物であることを証明するシールを貼る。

②書類が揃ったら、最寄りの連邦警察署に提出。

③顔写真をその場で撮り、自分の名前のサインをして指紋を登録

まず注意していただきたいのは、州によっては予約が必要な場合があるということ。サンパウロ市の連邦警察署は予約制でした。

支払い方法は銀行で行うため、連邦警察で支払うことはできません。しかも、書類は一枚ミスがあると、次の書類は見てもらえません。

連邦警察署入り口前に待機している係の人が書類をチェックし、ミスがあった場合、入館拒否をされますから出直さなくてはなりません。再度予約をしないといけないので注意しましょう。

サンパウロ市にある連邦警察署前は場所柄、風がとても強く、私が行った時に書類が飛ばされていってしまった人がいました。探しにいっていましたが、その後どうなったのかわかりません。

クリアファイルや封筒に入れていても、係の人が確認をする際、風に煽られ飛ばられる可能性が高いため、しっかりとクリップで止めて、館内入り口前で順番を待ちましょう。

館内に入り、番号札を取り順番を待ち、書類を提出後、顔写真をその場で撮り、自分の名前のサインをして指紋を登録します。

この顔写真ですが、自分で用意した写真を使用するのか、その場で撮影をするのか、その日のシステムの調子によって違います。私は写真を持参しましたが、調子が良かったのかその場で撮られました。

想定していなかったため、ノーメイクにボサボサヘアーでバッチリ写りました。「これを9年間使うのか…」と少し落ち込みましたが、担当のブラジル人女性に「Você está linda あなたは美しい」と慰められ、即立ち直りました（笑）

不正滞在者が多いブラジルだからこそ、きちんと手続きをしてほしい

従来の外国人登録証（左）と改正後の移住登録証（右）

移住登録証の正規カードが手元に届くまでに3ヶ月程かかります。その間は顔写真、登録番号が記載された申請時の受領証、プロトコルと書かれた紙がブラジルでの身分証明書となります。ブラジルを入出国する際も必要となりますので、なくさないようにしてください。

更新する方は、手続きをする前に前の外国人登録証のコピーを取っておくことをお忘れなく。法律改正後の移民登録証には、いつからブラジルに入国、滞在しているのか年月日が記載されていません。

外国人旅行者や海外に在留期間が連続して10年以上の日本人のみが使用できるジャパン・レール・パスには、身分証明の提示が必要とされており、改正前の外国人登録証がないとブラジルに何年住んでいるのか確認ができないので、引き換えができなくなります。

全ての手続きは最寄りの連邦警察署でできますが、ビザの登録等の全ての書類は、首都ブラジリアに送られて発行に至ります。申請場所と登録場所が異なるので、たまにビザの内容が異なることがあり、間違った内容で登録されることもあるそうです。

しかし、ブラジルの法律で一度発行されたビザは剥奪されることはありませんから、次の登録の際には気を付けていただきたいところです。

最後となりますが、今回は私の経験を主に書かせていただきました。

正直に言うと、受け入れ先の企業、学校がない場合、移住登録証を取得するのは厳しいと思います。ですから、まずは現地の学校に入り、学生として住むことをおすすめします。

ブラジルでは不法滞在者も多く、国際結婚の場合でも厳しく監視されています。永住目的の偽装結婚もあるので、入国管理局が調査に来るようです。

過去の大統領選挙で、不法滞在者に対して永住権ビザを認めることがありました。ブラジルで仕事があり、定職に就いていること、生活するための経済力があることなどが審査されるそうです。

しかし、不法滞在は違法ですし、システムに登録されますから今後の人生を考え、絶対にしないでくださいね。これからブラジルに住みたいと思っている皆さんに、このコラムがご参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださり、Obrigada！(オブリガーダ ありがとう！)Até Mais！(マテ マイズ またね！)

査証の発給料などの詳細はブラジル移住情報から読めます。

Written by HIROMI（ブラジル）

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