Macがあればどこでも仕事ができるノマドワーカー。写真は3年前の私!
გამარჯობა !!(ガマルジョバ!)こんにちは、ナミです。
家族と共にジョージアに住んでいる私たちは、海外移住の相談を受けたり、移住に関連するサポートを行なったりしています。
私自身はこのジョージアが初めての海外移住ですが、私のパートナーは東南アジアを中心に20年以上海外に住んでおり、移住相談なども長年行なっています。
そうやって二人三脚でサポートさせていただいてる中で、実際に海外に移住された方もいらっしゃれば、実現が難しく、挫折・断念してしまう方もおられます。
同じように「海外移住したい!」と思っても、実現できる人・できない人がいます。この違いは一体何でしょうか?
私が拝見していて感じる、一番の運命の分かれ道は「仕事」。
お金とも言えますが、より的確に説明すると「継続的な収入」です。これがあるかどうかで海外移住ができるか決まると言っても過言ではありません。
収入を得る手段は様々ありますが、大きく分けて3つの手段があります。
①就職する・海外赴任する
②現地で起業する
③不労所得を得る(投資など)
しかし、この数年で「4つ目の手段」が台頭してきました。それは、
④ノマドワーカーになる、です。
スペインに1ヶ月半滞在した時は、子供は公園で遊び、私はベンチで仕事
近年、よく「ノマドワーク」や「リモートワーク」という言葉を耳にするかと思いますが、ノマドとは本来、遊牧民の意味。
転じて、遊牧民のように場所に囚われずに、好きな場所で働く働き方のことを指します。ノートパソコンとWi-Fi環境があれば仕事ができる人は年々増えており、オフィスに通勤する必要性は以前よりもなくなりました。
私もノマドワーカーの一人です。今から12年前くらい、当時はまだデスクトップ型パソコンが主流でしたが、メインのマシンをMacbookProに変えたことで、私の働き方は大きく変わりました。
その後、クラウドという概念が登場し、より一層「Wi-FiがあればOK!」という環境は加速化しました。
私はグラフィックデザイナーで、印刷物やwebサイトのデザイン、商品開発を本業にしています。
ノマドを目指していた訳ではなく、長女の保育園が見つからずに待機児童をしていた時に、一時保育や民間の託児サービスを何箇所もハシゴしていて、そこに子供を預けては車の中で仕事をする毎日でした。
私の場合、それが結果的にノマドスタイルでした。
ノマド職を体験できるワークショップ「ノマドニア」で、最近デザインを教えています
ノマドワーカーの代表的な業種として挙がるのがデザイナー、特にwebデザイナーです。他にはライター、プログラマー、エンジニアなど。最近だとSNSコンサルもよく耳にします。
そのため、ノマドワーク=クリエイティブな業種と思われがちですが、ノマドワークはあくまで働き方のひとつ。事務・経理の業務委託、ECサイトの運営管理、オンライン秘書など、様々な仕事があります。
特別なスキルを持っている人なら、オンラインスクールを開いて人に教えてみても良いかもしれません。
なにか新しい分野で違うことを始めるよりも、今までの自分自身が積み上げてきたキャリア・経験をいかにオンライン化するか?が重要だと私は考えます。
このようにして、ノマドワーカーとして安定して生計を立てられるようになると、海外移住はすぐそこです。
ちなみに、冒頭で挙げた4つの手段のうち、「②現地で起業」はビザや開業資金のハードルもある上に、事業が軌道に乗るまで時間がかかるリスクがあります。そもそも事業が軌道に乗る保証さえもありません。
「①就職する・海外赴任する」は個人的には一番理想的な方法だと思いますが、雇われることが可能なビザとそれだけの能力が必要です。「③不労所得を得る」のハードルの高さは言わずもがな。
その点、ノマドワーカーは自分のスキルを仕事に変えて、場所を選ばずに働くことができ、しかも収入の予測を立てやすい利点があります。
もちろん、ノマド収入・リモート収入が安定するまで、人それぞれ準備期間は必要です。単発でたまにしか仕事にならない状態の時期は、それは単なるお小遣い稼ぎでノマドワーカーとは言えません。
北マケドニアの世界遺産オフリドにて
ジョージアはビザなしで1年間滞在できる上に起業も就労もできる国ですが、デジタルノマドビザをいち早く開始した国でもあります。
デジタルノマドビザとは、ノマドワーカー・リモートワーカーのためのビザで、一定額のノマド収入があれば、その国に長期滞在できる、というビザです。
例えばマルタ共和国は、ビザなし(観光ビザ)なら90日以内しか滞在できませんが、月収2700ユーロ程度の収入があれば1年間のビザが発行されます。他にもデジタルノマドビザを発行または検討している国は増えています。
もはや「インターネットがない世界」には戻れないように、ノマドワーカーも今後は増え続けるでしょう。そして、デジタルノマドビザも「新しいビザのスタイル」としてどんどん増える流れと言えます。
「海外で活躍したい!」「日本を飛び出したい!」と考えている人はもちろん、「日本で活躍する!」と決めている人も、何か仕事をしている人なら、ぜひ一度は「自分の仕事・スキルをオンライン化できないか?」と真剣に向き合ってみてください。
ジョージアは「ノマドの聖地」と呼ばれるだけあって、ノマドワーカーが多く集まります。
拠点をジョージアに置き、パソコンやスマホで仕事をしながら、ヨーロッパなど周辺国を家族と共に旅をする、なんてライフスタイルに憧れていましたが、今の私の暮らしはまさにそれです。
国内で転職するにしても、海外で就職するにしても、はたまた起業するにしても、ノマドワーカーとしての収入がわずかでもあれば、それは大きな武器になります。
一朝一夕で安定収入は確立できません。今から動き出せば数年後にはきっと、あなたの人生を羽ばたかせる素晴らしい翼となることでしょう!
Written by 宮下なみ子(ジョージア)