ジョージア生活はもちろん、周辺国を旅した様子も発信しています
გამარჯობა!!(ガマルジョバ!) こんにちは、ナミです。
前回のコラムでは、海外でのお仕事・継続的な収入について書かせていただきましたが、反対に、単発的なお仕事もあります。
今回は「海外で暮らしていること」をお仕事にする事例として、私たちのケースをご紹介させていただきます。
私は自分のプロダクトブランドの事業と、デザイナーとしてのクライアントワーク(依頼型)の、いわゆるノマドワーカーという働き方をメインにしています。
それに加えて、パートナーと共に「ジョージアで暮らしていること」を活かしたコーディネーター業も行なっています。
コーディネーターとは、移住相談を中心に、翻訳・通訳などのビジネスサポート、現地調査、各種代行など、簡単にいうと、クライアントのビジネスがスムーズに進むようお手伝いする調整役屋さん・何でも屋さんです。
単なる翻訳・通訳ではなく「その国の文化に沿った調整」を行うよう心がけています。
日本では普通のことが、こちらでは普通じゃないことが多々あります
例えば、最近は使わないかもしれませんが、日本で贈り物を渡す時には「つまらないものですが…」と謙遜するのがマナーかと思います。
しかしそれを直接的に訳すと、「良くないものをくれるの!?」と相手は戸惑います。こういう場合は、「これは最高だから是非あなたに受け取ってもらいたい!」と相手に伝えるべきです。
他にも、例えばジョージアなら領収書を発行する文化はあまりなく、嫌がられます。
そういう慣習も事前に知っていたり知っている人が間に入ってくれたりするとスムーズですが、知らないと、「え!?なんで!?」と驚きますし、「この人は私を騙そうとしているのでは?」と必要以上に不信感を抱いたりして、本題に進む前に疲弊してしまいます。
そういう本題・本業以外の部分での浪費は無駄そのもの。そういったことを避けてなるべくスムーズに目的を達成するお手伝いをするのがコーディネーターです。
リモートで委託を受けることも多く、相手からすれば日本に居ながら海外の調査ができるので、時間も交通費も大幅に削減するメリットがあります。
ジョージアとロシアの国境付近を取材した時の様子。いろんな国の報道が集まっていました
さて、今回紹介するのは去年受けたお仕事についてです。
ロシア・ウクライナ戦争で、去年9月下旬に発令されたロシアの動員令により毎日1万人といわれる大量のロシア人がジョージアに逃れてきましたが、その様子を取材したいのでサポートしてほしい、とTBSロンドン支社からオファーをいただきました。
かなりハードな業務が予想されましたが、予想を上回るハードさでした(笑)
実際に現場に行ったのは私のパートナーで、私は遠隔でサポートしたり、他業務を引き受けたりしました。
テレビ、特にその中でも報道は時間との戦いです。現場に行ってみないと状況は分からない上に、良い映像が撮れないと帰れません。
そのためこちらにもスピード感が求められます。最初の問い合わせのメールから数時間後には正式オファーになり、「じゃあ明日の朝、トビリシで!」というスピーディーさ。
当初は1〜2日間程度、という話でしたが最終的に8日間の取材サポートとなりました。
しかし、普段なら絶対近寄れない、ジョージア・ロシアの国境付近に行けたり、たくさんの方々にインタビューし、ロシア人の話、ジョージア人の胸の内が聞けたりと、大変学びがあり、素晴らしい経験をさせてもらいました。
自分たちの価値観を大切にしていると、ご縁がご縁を呼んで素晴らしい経験に繋がることも
このような仕事のオファーはどこから入るのかというと、ブログやSNSからです。これらを通じて直接問い合わせを頂きます。
インターネット上で発信することで、たくさんの人の目に触れることになりますし、こちらの価値観や仕事のスタンスも伝えることができます。
クラウドソーシングなどの仕事を募集するサイトに登録するのも一つですが、そういうところから入る仕事は、私たちじゃなくても良い仕事だったりするので、私たちの場合は今のところクラウドソーシングで仕事を探すことはしません。
それに、ブログなどですでにこちらの価値観を理解した状態で「ぜひあなたに頼みたい!」という状態でオファーが入るので、お互いにとって満足度の高い仕事ができるように感じます。
そのためにも普段からブログやSNSで、自分たちの価値観を言葉にするようにしています。ただのお役立ち情報だけだと誰でも書けますし、その手の情報は時間と共に古くなるのであまり書かないようにしています。
次回は、さらに一歩踏み込んで、発信に関して心がけていることについてご紹介します。それではまた!ნახვამდის(ナッホァンディス/さよなら! )
Written by 宮下なみ子(ジョージア)