多いの？少ないの？インドネシアの祝祭日とその特徴

インドネシアは休みが少ない？

つい最近年が明けたような気がしていましたが、2023年もすでに1か月が終わってしまいました。

旧暦の新年（春節）も過ぎましたね。インドネシアのカレンダー上でも祝日です。中華系の方たちが春節のお祝いをする様子がテレビや、SNSで多くシェアされていました。

日本では旧暦で新年を祝う風習は現在はないので、一部の中華街など特定の場所以外では特にお祝いもされず、平日でみなさん学校やお仕事に行かれていたようですね。

このように、国が違うとお祝い事で休日になる日の数や種類も様々です。

以前に在住の日本人の方が言っていたのが、「インドネシアは休みが少ない」ということ。日本で長く働いていた方にすると、インドネシアではお休みが少ないように感じるようです。

先述の知人の「インドネシアは休みが少ない」という発言。実際インドネシアのカレンダーでは何日くらい休みがあるのでしょうか？

これまで「年間で何日」と詳しく数えたことがありませんでしたが、調べてみると、2023年は政府が定めた祝祭日は「18日」あります。

これは多いのか少ないのか？隣国と比較してみると、シンガポールはインドネシアよりも少なく、マレーシアは大体同じくらいの日数のようです。同じ東南アジアでも、先述のミャンマーや、タイも祝日が多いです。

政府が発表する「有給奨励日」とは？

公式のカレンダー上では18日の祝祭日となっているインドネシアですが、政府が「有給奨励日」なるものを発表することがあります。

2023年のインドネシアの祝日カレンダーは以下の通りですが、よく見てみると合間に「有給休暇取得奨励日」というのが見て取れると思います。

1月1日　新年
1月22日　イムレック（中国暦2574年元日）
1月23日　有給休暇取得奨励日
2月18日　ムハンマド昇天祭
3月22日　ニュピ（サカ暦1945年元日）
3月23日　有給休暇取得奨励日
4月7日　キリスト受難日（イースター）
4月21日　有給休暇取得奨励日
4月22日　レバラン（断食月明け大祭）
4月23日　レバラン（断食月明け大祭）
4月24～26日　有給休暇取得奨励日
5月1日　メーデー
5月18日　キリスト昇天祭
6月1日　パンチャシラの日
6月2日　有給休暇取得奨励日
6月4日　ワイサック（ブッダの生誕記念日）
6月29日　イドゥル・アドハ（犠牲祭）
7月19日　ヒジュラ元日（イスラム暦1445年元日）
8月17日　独立記念日
9月28日　ムハンマド生誕祭
12月25日　クリスマス
12月26日　有給休暇取得奨励日

有給奨励日は、年間カレンダーが発表された時にすでに設定されている場合もありますし、例えば今年の春節（旧暦新年）は、割と直前にになって有給奨励されました。

あくまでも「政府が休みをとることを奨励する」日なので、休日にしない会社ももちろんあります。実際、今年の春節も休日になった会社も、出勤日だった会社もあるようです。

インドネシアの祝祭日の一番の特徴は？

次に、インドネシアの祝祭日の一番の特徴と言えば、そのほとんどが宗教イベントに関連するものということ。

例えば2023年の祝祭日は全部で18日ですが、そのうち宗教関連ではない祝日はたったの5日。他13日は何らかの宗教に関連するお休みです。

インドネシアでは国民全員が国で定める宗教のうちの一つを信仰することとなっています。以前書いたこちらのコラムに詳しく書いていますので、ぜひ読んでみてくださいね。

宗教関連の祝日13日の内訳ですが、イスラム教8日、キリスト教3日、ヒンドゥー教1日、仏教1日、となっています。多様性の中の統一を謳っている割には、イスラム教に偏っている気がしますが・・・。

いずれにしても、日本では宗教関連の祝日はほとんどないと思うので、やはりインドネシアと日本を比較してみただけでも、世界の祝日は様々に違うということがわかりますね。

最後になりますが、2023年の国別祝祭日を調べてみました。年間に最も多くのお休みがある国って、どこだと思いますか？（念のため複数のソースで過去数年の祝祭日を見てみました）

年によって（暦が違うから？）差があるものの、過去数年で上位2位はミャンマーの32日とイランの30日です。

年によって順位の入れ替わりはあるものの、この二国はお休みが多い！何のお休みかは、日本貿易振興機構(JETRO) のウェブサイトに詳しく載っています。また、祝祭日日数ランキングはこちらのサイトを参照しました。

皆さんのお住まいの国地域ではどんなユニークな祝日がありますか？

Written by 杏子スパルディ（インドネシア）