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”変化することは成長しているということ” 岩井真理さん(ブラジル)

2021年2月27日

ハワイの学生達との共同生活で感じたこと

事務局:そんな初海外の後は、大学生の時にミクロネシア連邦トラック諸島へ行かれたとか。

真理:そうなんです。YMCAのボランティア活動のため1ヶ月半くらい滞在したんです。現地の子供たちと一緒にスポーツや文化交流などのプログラムを、ハワイYMCAと日本YMCAで合同で行いました。その時「人ってみんな違う考え方を持っているんだな、同意できないとしても、その考え方を理解しようとする努力は必要だな」と痛感しました。

事務局:へぇ! 何があったんです?

真理:ハワイYMCAのメンバーたちと一つ屋根の下で共同生活したんですけど、初日に私が「料理当番とか決めませんか?」と提案したら、ハワイの子達は「なんで?食べたい人が料理すればいいじゃない?」という返事だったんですよね。

「上手くいくのかな~、ごはんずっと食べられなかったらどうしよう」と少し不安に思ったんですけど、実際やってみたらこれがね、不思議なことに上手く回ったんですよ。誰かしらキッチンにいてそこに人が加わりながら食事の支度が整ったり、釣りが好きな子が魚持って来たり。ぜーんぜん困らなかったんです。自主性ってまさにボランティアでしょう。そこに意思があるんだなって実感しました。

事務局:日本的な考え方だと、係とかルール決めちゃったほうが早いって思っちゃいますよね。

真理:ですよね。でも海外に出たら、自分の常識や概念なんて何の意味もないでしょう?日本の常識ってほとんど通じないんだもの。だったらバイアスを取り払って、フラットな状態で「あなたの考えは何?」って聞くことがいいなと思っています。

この時の経験で感じた事は、今でも私の根底にあって。みんな違うからこそ、受け入れことの大切さがあると思っています。香港にいた時も、同じような顔をしているアジア人同士なのに、こんなにも価値観が違うことに驚かされもしたし、そういうものだと改めて認識を深めました。

事務局:香港ではお仕事されていたんですよね?

真理:はい、旅行会社で仕事していました。この香港での就職経験で、自己責任意識が強くなりましたね。

「言わなくてもわかるでしょではなく、伝えたい事はきちんと言う」「自分で決めたことは全て自分の責任」など、学んだことは多いです。環境が悪い、周囲が悪い、タイミングが悪いって、言ったところで何も解決しないですからね。

事務局:日本と違って、期待通りに進むことって海外ではほぼ無いですしね(笑)

真理:そうなんですよね。海外では言っても仕方ない事が多くて正直、期待値のハードルはすごく下がってます。海外生活の極意は「自分の機嫌は自分で取る」だと思います。そうやってコントロールできるようになったのも、海外生活のお陰です。

香港ビジネス街の街並み

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