マレーシアのジョホールバルから、首都のクアラルンプールに引っ越して1ヶ月が経ちました。
マレーシアはマレー系、中華系、インド系がいる多民族国家ですが、ここクアラルンプールは首都だからでしょうか。さらに多くの人種に会います。
出稼ぎに来ているネパール人やインドネシア人やバングラデシュ人やフィリピン人。日本人や韓国人はもちろんのこと、意外と多いのは中東の国の方。アメリカ、ドイツ、イギリス、フランスなどだけでなく、アフリカからの留学生も多いそうです。
私の住むコンドミニアムには本当にさまざまな国籍の方が暮らしているのですが、スーパーで買った1ダースの水のボトルを、手を使わずに頭に乗せて歩いているアフリカ女性を見た時には、楽しくなりました。
コンドミニアム内にはシリアレストランや中東ミニスーパー、タイレストランが入っていて、隣のホーカーセンターには定番のマレーシア、中華系、インド系だけでなく、中東料理やステーキやアフリカ料理の屋台もあり、その多様性にワクワクします。
JOLOKOの外観・店内、フライヤー
このように多種多様なレストランがあるのは、年間の観光客の数が人口と同じくらい多いからかもしれませんし、比較的物価が安く温暖なマレーシアが気に入って、住み着く外国人が多いからかもしれません。
ちょっと変わった食べ物や初体験の国の料理には興味が湧きますが、今回発見したお店は、「アフロカリビアン料理」。
アフリカ系のカリブ料理ということですが、どんなものか想像がつかず、わくわくしながら予約をしました。
ところが、その日はちょうど毎年1月に開催される、ビーガン(完全菜食主義)コースだけの日でした。
12月にたくさん食べて疲れた胃を休ませるために、1月にビーガンコースの日を設定しているとのこと。普段は豚肉料理もある、ノンハラルのお店です。
アフロカリビアン料理だけでも想像がつかないのに、さらにそれがビーガンになったらどんなものが出てくるのか、期待が高まります。
「メスカル」は味わい深くてスモーキーで、やみつきになりそう
南国の雰囲気漂う入り口から、奥に長く続くお店は、ガーデン席、カウンター、天井の高いダイニングエリアがあります。
インテリアはアフリカっぽい木の椅子があったりしておしゃれ。
お酒の種類は豊富で、ワインも各種ありますが、このお店で最もオーダーすべきなのは「メスカル(Mezcal)」。
メスカルは、リュウゼツランを主原料とするメキシコ特産蒸留酒の総称で、大きな括りの中にテキーラも含まれています。アルコール度数は35-55%。
メスカルはミラクルフルーツから作られた、メイドインメキシコの”jicara”というおちょこでいただきます。
飲んだ後に喉がじんわり熱くなり、味わい深くてスモーキーで、やみつきになりそうなお酒でした。
今回のビーガンコースは10品。スパイスやハーブがふんだんに使われたソースが特徴で、アルゼンチンとか南米の感じもしました。味のバランスなどは絶妙で、クリエイティブ。
パリパリのフラットブレッドと2種のディップからスタート。
メインのビーフもどきシチューは、繊維の柔らかいまさにビーフシチューの食感と風味と味でした。
プラントミートは、チキンもどきや牛ひき肉もどきがあるのは知っていましたが、ビーフのかたまりもどきもあるのですね。ビーツとマッシュルームなどで作ってあるそうです。
食に対する好奇心が強い2人で食事をしたのですが、中に入っている材料を言い当てられないメニューがこんなにたくさんあるのははじめてじゃないか、と思うほど。面白い体験でした。
このお店には、通常メニューの時にまた来たいと思います。
今回のビーガンコース10品
フラットブレッド
-焼いたパプリカのディップ
-スパイスで味付けスモークしたナスのディップ
-ヤムイモのハッシュドフライ ワカモレ
-加熱用バナナプランテインとひよこ豆のパンケーキ
-クレオール諸島のスパイスで味をつけたグリルしたスイカ
-ナスのカツ アイランドサルサ添え
-ビーツのピクルス串
-牛肉もどき(Green rebel)のカカオ煮込み
-パームの芯のココナッツカレー
-パパイヤとカシューナッツのチーズケーキ風 コーヒーアイス添え
【JOLOKO】
Opening hours:
Mon-Fri 5pm-1am
Sat & Sun 12pm-1am
Address: 43, Jalan Kamunting, Chow Kit, 50300 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur
Website: https://www.bar-joloko.com/
Reservation: https://letsumai.com/widget/joloko
Written by 土屋 芳子(マレーシア)