このコラムでは、世界中の読者から寄せられた仕事やキャリアに関するお悩みに対して、キャリアコンサルタントの岩井真理さんに回答いただいています。
ノルウェーで在住で、フリーランスのH子です。初ノルウェーは7年前の大学時代の4ヶ月の交換留学、その後は毎年1、2回友達に会いに観光ビザで訪問していました。
大学卒業後は日本で新卒入社して1年と少し働いた後、ノルウェーで1年間ワーキングホリデーを過ごし、現在は個人事業主ビザ(Self-employed Visa)で滞在しています。
周りが昇給、結婚、就職が決まる中、自分だけ安定しない状況、かつずっとライフステージが止まっている気がして、不安を感じます。
友達がいて、好きな仕事ができるのは幸せなことですが、友達もそれぞれの家族がいるので孤独も感じますし、帰国して安定したキャリアを築いた方がよいか考えてしまいます。
国際結婚ではなく海外移住した場合の、キャリア選択の基準を決めるアドバイスをいただきたいです。よろしくお願いします。
H子さん、こんにちは。世界中どこにいても輝けるキャリア&ライフを応援する真理です。
交換留学をきっかけに、ワーキングホリデーを経て移住したくなるほど、ノルウェーはH子さんにとって惹かれる国なのですね。
新卒から一年ちょっと働いた末、「再びノルウェーへ行こう!」と決めたのは、20代前半の大きな決断でしたね。当時のH子さんは、日本では得られない経験に胸を躍らせていたのではないかと思います。
そして今、数年が経ち、好きな仕事ができていることは幸せだと感じる一方で、周囲の人達と比べてライフステージが止まっている気がして不安なのですね。
海外でのおひとり様暮らしというのは、時々何とも言えない孤独感に襲われるものです。好きな仕事をしていて、友達がいて、順調なはずなのに、根無草のような不安定さを感じますね。
特にその国の人達が家族で集うような行事やイベントの時は、そこにいる意味などを考えてしまいがちです。自分だけがこの広い地球の上で、ひとりぼっちな気になります。
そう、今まさに、H子さんにとっては、立ち止まって考える時が来たのかも知れませんね。
ご相談内容は、「海外移住した場合のキャリア選択の基準を決めるアドバイス」とのことですが、今現在、H子さんが具体的にどんなお仕事されているのかは分かりかねますが、いずれにしても7年の月日を振り返りつつ、原点に戻ってもう一度考えてみてください。
具体的にどんなことを振り返り、今後について考えていくべきか、ここからお伝えしたいと思います。
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