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”ひたむきさと野性味を併せ持つ、華麗なる努力家” 藤井泰子さん(イタリア)

2021年4月30日

イタリアのエッセンスを日本の方にも知ってほしい

事務局:泰子さんが活動する上で、大切にしていることがあったら聞かせてください。

泰子:私は20年以上イタリアで生活してきて、これまではイタリアに日本を紹介するという活動が多かったんですよね。着物を着てのパフォーマンスもその一環なのですけれども。

それが最近、いろいろな人との繋がりやご縁に導かれ、日本にイタリアご紹介する活動の機会が増えてきたんです。

こんなグローバル社会になってもイタリアと日本は全然違っていて、まだまだ日本には詳しく伝わっていない「イタリアらしさを学ぼう」という講座をさせていただいています。イタリアの良いところ、悪いところなんかも紹介します。

よくイタリア人は「欠点は勲章の裏返し」といいますが、イタリアの長所も欠点もまるごと分析してやはり称賛の目で見てしまう、というのが多くの世界人の意見ですね。

イタリアらしさって「自分らしさ」と言い換えることができます。日本の方に欠けているのは「自分らしさ」の表現かなと思うんですよね。

イタリアを知っていただくことで、日本の皆さんが自分らしさを少しづつ出していけるといいんじゃないかなと思っています。

事務局:自分らしさの開放ですね!素敵です。

 

年代を超えたシスターフッドでより良い生き方を

撮影:Tamoi Fujii

事務局:最後に世界ウーマン読者へのアドバイスがあれば、ぜひお願いします!

泰子:日本に滞在していて気になる言葉があります。「普通はこうするよ、普通はこうしないよ」というものです。普通って何でしょう。

普通に縛られない社会の方が成熟しているんじゃないかなと思います。人それぞれ違ってそれでいい、個性を大事にできる、人と違う発言をしても恐れる必要がないという社会であってほしいですよね。私たち世界ウーマン読者の世代から変えていきたいです。

私は特にフェミニストでもないのですが、女性同士のシスターフッドを信じています。もっと協力したり助け合ったりできると感じています。上司部下のような縦のつながりではなく、仲間のような横のつながりを意識できるといいですよね。

私も今の年齢になって初めて分かることがありますし、逆に若い世代でないと分からないこともあります。

同じ世界を生きる同年代、先輩、後輩がそれぞれの見えている箇所をお互いに共有することで、より良い生き方が皆で見えるようになればいいなと思います。

イタリアの好きなことわざに、「もし若者に知恵があれば、老人に体力があれば」というものがあります。知恵と体力をお互い補完しながら協力しあえれば、もっともっとよい社会になると期待しています。

事務局:泰子さん、本日はいろんなお話をありがとうございました!

撮影:Mai Miyagawa

藤井 泰子
オペラ歌手

YASKO FUJII[Website]
https://www.yaskofujii.it/blank

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